スタイリッシュ英語読書会
英語とフランス語の読書をこよなく愛する、ヒデです。
2026年4月現在、僕は英語の読書会を5つ、フランス語の読書会を1つ主催しています。合計6つの読書会が同時進行しているという、なかなか常軌を逸した状況です。
充実していることは間違いありません。ただ、ときどき「本業は大丈夫か?」と自分でも不安になります。
その中でも、僕が最も大切にしている読書会が、この「スタイリッシュ英語読書会」です。
この読書会のコンセプト
2025年2月にスタートしたこの読書会は、すべての読書会の原点となるものです。
これまで僕は一貫して、「楽しく読むこと」を最優先にしてきました。英語もフランス語も、あくまで「娯楽」として扱う。それが僕の基本姿勢です。
とはいえ、この読書会の参加者には、若く、優秀で、そして忙しい人が多い。
そもそも「英語で本を読みたい」と思っている時点で、相当なポテンシャルの持ち主たちです。
そんな人たちに、ただ楽しく雑談して終わる場を提供するだけでは、あまりにももったいない。
そこで僕は考えました。
どうせ読むなら、「武器になる読書」をしよう。
目指すのは「教養としての英語読書」
ここで「武器になる」と言うのは、英語の文法や単語が身に付くなど「英語の勉強になる」といった類のものではありません。
そんなものはどうでもいい。
この読書会が目指すのは、もっと実戦的で、もっと本質的な価値です。
- 海外で英語話者と対峙したとき、自然に会話が盛り上がる作品
- 「それ読んだの?」と一目置かれる作品
- 知的で、センスがあり、カッコいいと思われる読書歴
そうした作品を英語で読み、内容を深く理解し、自分の言葉で語れるようになること。
海外留学でも、海外勤務でも、雑談の場でもいい。
そのとき、自分の教養を武器として使える状態を作る。
それが、この読書会の目的です。
……まあ、正直に言えば、一番の目的は僕自身が楽しむことなのですが。
これはメンバーには内緒です。
これまでに扱ってきた作品(と今後の予定)
このコンセプトのもと、約1年間で扱ってきた作品と直近の予定は次のとおりです。
- Never Let Me Go – Kazuo Ishiguro
わたしを離さないで カズオ・イシグロ
2025年2月〜4月(全3回 / 約10万語) - 1Q84 – Haruki Murakami
1Q84 村上春樹
2025年5月〜11月(全6回 / 約40万語) - 1984 – George Orwell
1984年 ジョージ・オーウェル
2026年1月(全1回 / 約10万語) - Klara and the Sun – Kazuo Ishiguro
クララとお日さま カズオ・イシグロ
2026年2月〜3月(全2回 / 約10万語) - One Hundred Years of Solitude – Gabriel García Márquez(予定)
百年の孤独 ガブリエル・ガルシア=マルケス
2026年5月実施予定(回数未定 / 約15万語)
※この読書会に興味のある方は下の「お問い合わせ」からご連絡ください。
どの作品も、単に「読んだ」で終わるのではなく、深く考え議論することを徹底してきました。
また、フィッツジェラルドの Great Gatsby (グレート・ギャツビー)やカズオ・イシグロの The Remains of the Day (日の名残り)などが今後の検討候補作品として名前が挙がっています。
想像してみてください。
これらの作品を英語で読み、
その内容を深く理解し、しかもそれを英語で語れるとしたら――
かなりカッコよくないですか?
メンバー紹介
まず、スタイリッシュ英語読書会スタート時のメンバーを紹介します。
・ヒデ(僕):男性。社会人。海外経験なし。仕事で英語とフランス語を使うことはあまりない。ただただ英語とフランス語が好き。英語読書について語り合う相手が欲しすぎて、相手が英語または読書に興味があるとみるや、英語で本を読めるかどうか一切お構いなしに英語読書会に引き入れ、読書会を強行実施。英語を娯楽の対象としかとらえておらず、英語を勉強と捉えることを嫌悪している。しかし、将来有望な若者を読書会に勧誘する際は何の恥じらいもなく「英語の勉強になるよ」と心にもないことを言う。
・タク:男性。ヒデの同業者。スーパーエリート。スタイリッシュ英語読書会起ち上げ当時、ヒデのもとで研修をしていた。将来海外留学を目指しており、ヒデによる研修中、研修と無関係に、英語の勉強として大学受験で使うようなしょうもない英単語帳を読んでいたところ、ヒデに激怒される。英単語帳を机に叩きつけられ、「こんなもの捨てちまえ」と怒鳴られ、かわりにHarry Potter and the Prisoner of Azkaban(「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」の英語原書、英単語数約10万語)を押し付けられる。ところが、これをあっさり読了し、スタイリッシュ英語読書会の初期メンバーとなったうえ、Never Let Me Go もあっさりと読了するに至る。なお、本業の研修についてはたいへん優秀で ヒデから指導することは特になかった。今後の活躍を期待している。
・コウキ:男性。大学生。スタイリッシュ英語読書会起ち上げ当時大学1年生。日本文学を愛好し、太宰治や三島由紀夫の作品を愛読。英語の読書をしたいと考えていたところ、ヒデに出会う。当時、薄っぺらな英語初学者向けの本(名作文学の超簡易英語版)を読んでいたことをヒデに激怒され、その本を投げ捨てられたうえ、かわりにHarry Potter and the Prisoner of Azkaban(「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」の英語原書、英単語数約10万語)を押し付けられる。ところが、これをあっさり読了し、以後、スタイリッシュ英語読書会を通じて、カズオ・イシグロ作品の英語原書、村上春樹作品英語訳を次々に読破する。また、この読書会とは別に実施しているヒデとのドストエフスキー英語訳比較読書会においては、ドストエフスキーの四大小説のうち、Crime and Punishment(「罪と罰」英語訳、英単語数約20万語)、Demons(「悪霊」英語訳、英単語数約30万語)をあっさりと読了している。
ヒデは、コウキの成長速度に戦慄し、ひそかに彼を英語読書界における「Demon」と呼んでいる。
・ヒナ:女性。スタイリッシュ英語読書会起ち上げ当時大学院生だった。圧倒的英語力。14歳で村上春樹の「海辺のカフカ」英語訳「Kafka on the Shore」を読了したという伝説をもつ。 源氏物語好き。海外留学を経て大学院で最先端の研究に従事していたところ、ヒデから、「英語の勉強になり、将来のキャリア形成に必ず役に立つ」というまったく心にもない宣伝文句に騙され読書会に参加。ヒデが、メンバーの顔合わせ時、ヒナに対し軽率にも英語で話しかけたところ、ヒナの話す英語の流暢さと中身の深さに圧倒され、ヒデがタク、コウキとともにアワアワしていたのはいい思い出である。ヒデとはこの読書会とは別に源氏物語英語訳読書会を実施している。ヒデを日頃「極論主義者」と呼んでいる。
(僕とコウキ君で実施しているドストエフスキー英語訳比較読書会はこちら)
(僕とヒナさんで実施している源氏物語英語訳読書会はこちら)
(タク君とコウキ君が「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」の英語原書をあっさりと読了するに至った経緯についてはいずれ別の記事で紹介出来たらと考えています。)
読書会という体験
一人で読む読書も、もちろん楽しい。
しかし、同じ本を誰かと読むと、その楽しさはまったく異次元のものとなります。
解釈がぶつかる。
視点が広がる。
思いもよらない読みが提示される。
そして何より、
作品が「自分の中で立体的になる」。
この読書会では、最初の Never Let Me Go から、すでに異様なほど濃密な議論が展開されていました。
次回は、この読書会がどのようにして始まり、
なぜ最初の一冊に Never Let Me Go が選ばれたのか――
その経緯から、詳しく紹介していきます。




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