クミコ女史の読書録 Introduction

クミコ女史の読書録

洋書ミステリー・サスペンス読書のフロントランナー

英語とフランス語の読書を愛してやまない、ヒデです。

僕とコウキ君の読書仲間に、洋書でミステリーやサスペンスをとんでもない勢いで読み進めている、ひときわ異彩を放つ存在がいます。

クミコ女史です。

彼女には、コウキ君とともにフランス語読書会にもご参加いただいています。フランス語読書会についてはこちらをご参照ください。

クミコ女史は、ミステリーやサスペンスの洋書を特に愛好しています。

定期的に共有していただく読書内容は、量・質ともに圧倒的です。単なる「たくさん読んでいる」という次元ではありません。選書の鋭さ、読解の深さ、そしてそこから抽出される情報の精度。そのすべてが、稀有な価値を持っています。

これまでは、僕たちの内輪の読書会でのみ語られていた内容ですが、それを閉じた場に留めておくのは、あまりにも惜しい。
そのユニークな読書の軌跡を、このブログを通じて多くの皆様に共有していきたいと考えています。

ミステリーやサスペンスを英語原書で読みたいと考えている方にとって、これ以上ない指針になるはずです。

この記事では、まず、導入として、僕とコウキ君のインタビューを通じてクミコ女史の凄さの一端をご紹介できればと思います。

クミコ女史紹介

クミコ女史:多言語話者。英語、フランス語を恐るべき流暢さで自在に操る。
しかし、その正体は純然たる日本人。

もともと読書を愛し、ジャンルを問わず幅広く読んでおられたが、特にミステリーとサスペンスを愛好されていた。
2023年頃までは日本語で読書をしていたが、以後、日本語に物足りなさを覚え、英語での読書へと移行。

現在は、月に分厚い洋書3〜4冊というペースで、主にミステリー・サスペンスの洋書を読み続けている。

英語で読んだ本について語り合える相手を求めていたところで、2024年9月、ヒデとコウキに出会う。

聴き手紹介:ヒデ・コウキ

ヒデ(僕):男性。社会人。英語とフランス語の読書をこよなく愛する。
両言語をあくまで「娯楽」として捉え、とにかく楽しむことに全振りしながら、複数の読書会を主催。コウキ君のような有望な若者を半ば強引に巻き込みながら、読書の場を拡張している。
かつてはミステリーやサスペンスを主戦場としていたが、近年は文学作品へと傾倒。現在はクミコ女史から最新のミステリー・サスペンス事情を吸収することに強い関心を抱いている。

コウキ:男性。大学生。英語・フランス語読書の“Demon”。
大学1年生時には学習者向けの平易で薄っぺらな英語書籍を読んでいたが、2年生の頃にはドストエフスキー作品の英訳を読みこなすまでに急成長。フランス語においても、初学からわずか一年でL’Étranger(『異邦人』)原書を読破し、さらには同作品について英語・フランス語によるエッセイを執筆するに至る。
鋭い読解力を武器とする一方で、ミステリー・サスペンスは未開拓領域。クミコ女史からその魅力を吸収しようとしている。

(僕とコウキ君が実施している読書会はこちら。)

この二人で、クミコ女史の読書世界に切り込んでいきます。

クミコ女史へインタビュー

具体的な読書歴紹介の前提として、これまでに僕とコウキ君がクミコ女史にインタビューしてきた内容についてまとめておきます。

ヒデ:なぜ、僕たちと交流することになったのか、理由を教えてください。

クミコ:英語の読書について語り合える場を探していました。なかなか周りに、英語の本について話ができる人がいないんです。仕事でネイティブと話すことはあっても、読書の話になると全然違います。英語の本をしっかり読んでいる人でないと、自分のやっている英語の読書について、満足のいく共感や承認を得るのが難しいと感じていました。

ヒデ:まったく同感です。英語読書について深く共感できる場は、本当に限られています。

コウキ:2024年に初めてお会いしたときには、すでにかなり英語で読書されている印象でした。いつ頃からそこまで読めるようになったんですか?

クミコ:2023年頃までは日本語で読んでいましたが、思い立って英語で読書を始めました。最初は、スピーキング力が伸びるかもしれない、という軽い気持ちでした。

コウキ:そこから英語読書が中心になったのはいつ頃ですか?

クミコ:英語の原文に慣れてくると、日本語が物足りなく感じるようになりました。半年くらいで、日本語の読書はほとんどしなくなったと思います。ただ、最近は少し変わってきていて、夏目漱石の『こころ』などの古典を読むと、日本語の繊細な表現の良さに気づきます。

コウキ:『こころ』は僕も大好きなので、その感覚はうれしいです。

ヒデ:日本語に物足りなさを感じるという感覚は、僕も心から共感します。この感覚を分かち合える人に出会えたことは本当にうれしいです。ただ僕はまだ、コウキ君やクミコさんのように日本語の良さを再発見する段階には至っていません。

ヒデ:特に好きな作家や作品はありますか。

クミコ:James Pattersonの作品が一番好きです。どれもページターナーで、ほとんど読んでいると思います。

ヒデ:日本ではそこまで広く知られているわけではない作家ですね。

コウキ:クミコさんが読まれている本の中には、日本では知られていない、翻訳も出ていない作品が多い印象があります。どのように探しているんですか?

クミコ:タイトルに“murder”“death”“dark”といったキーワードを入れて検索しています。“murder”はかなり読み尽くしたので、最近は“death”や“dark”に広げています。

コウキ:徹底していますね…。検索の精度が高すぎます。

ヒデ:これまで紹介していただいた作品には、シリーズものも多かったですよね。例えば、次のようなシリーズです。

  • Richard Osman の Thursday Murder Club Mysteries シリーズ(The Thursday Murder Club https://amzn.to/47XzYq2 邦題「木曜殺人クラブ」など)
  • Daniel Silva のガブリエル・アロンシリーズ(The English Girl https://amzn.to/4c4wy7l ※邦訳なし※など)
  • Holly Jackson の Girl’s Guide to Murder シリーズ(A Good Girl’s Guide to Murder https://amzn.to/4spmWJn 邦題「自由研究には向かない殺人」など)

コウキ:どれもかなり分厚い本で、中には20万語を超える本もありそうですが、月に3〜4冊読むには、どれくらいの読書時間を確保しているんですか?

クミコ:1日に1回30分から40分くらいを2回程度読むことが多いです。1時間以上の長時間読むことはあまりありません。仕事で疲れたときに読むと、むしろリラックスできます。

コウキ:そのペースでその読書量に到達しているのがすごいですね。


次回予告

次回以降の記事では、クミコ女史が実際に読んできた作品に踏み込みます。
最近読んだ一冊、過去に強く印象に残っている作品、そしてミステリー・サスペンス洋書を読み進めるための具体的な方法。

英語で読むミステリー・サスペンスの深度と速度。

ミステリー・サスペンスを洋書で読んでみたい、読んでいるという愛好家の皆様にとって有益な情報を引き出していきたいと思います。

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