(AIが生成したイメージ画像を使用しています。)
極上のエンターテインメント英語多読で日々の生活に彩を
英語とフランス語の読書が大好き、ヒデです。
前回の記事では、クミコ女史おすすめ、スティーブン・キングの大作ファンタジー 『Fairy Tale』 を紹介しました。
僕もクミコ女史に勧められるや否やKindle版を購入し、一気に読み進めてしまいました。

そして今回ご紹介するのは、クミコ女史が最も得意とするジャンルである本格ミステリーから、世界中で愛されているコージーミステリーの傑作、
The Thursday Murder Club
by Richard Osman
です。
今回は僕とコウキ君がインタビュアーとなり、クミコ女史にこの作品の魅力をたっぷり語っていただきます。
クミコ女史や僕たちインタビュアーについては、こちらの記事をご覧ください。

静岡市在住のヒデとコウキが、全国的にも稀有な洋書読書家であるクミコ女史から、本当に面白いエンターテインメント小説(ミステリー・サスペンス・ファンタジーなど)を紹介していただく人気シリーズ第3弾。
今回は、少し時をさかのぼり、2025年3月に静岡市内で行われたインタビューをもとにお届けします。
「英語多読で何を読めばいいのかわからない」
そんな方には、クミコ女史の読書録で紹介する作品を順番に読んでいけば間違いありません。
静岡市葵区から、日本全国へ。
「日本一面白い英語多読リスト」を目指して、おすすめ作品を紹介していきます。
クミコ女史の感想【大人のための上質なミステリー】
ヒデ:
今回ご紹介いただくのは、世界的ベストセラーとなったミステリーシリーズ第1作ですね。
まずは率直な感想からお願いします。
クミコ女史:
ああ、久しぶりに大人の上質なミステリーに出会えたな、というのが最初の感想です。
もちろん、この『上質』というのは私の主観ですが、派手なアクションや最先端テクノロジーに頼らず、読者を置き去りにするようなどんでん返しでもありません。
70代を超えた人生の先輩方が、人生経験と知恵、そして昔取った杵柄を武器に、おしゃれに事件を解決していくんです。
ヒデ:
その感想をきくだけでも面白そうです。ミステリー好きとしてはすぐに読んでみたいですね。
シリーズ作品ですが、第1作から読むべきでしょうか。
クミコ女史:
はい。シリーズを通して人物関係も変化していきますので、第1作から読んだ方が絶対に楽しめます。
一冊読み終える頃には、きっと続編も読みたくなっていると思います。
イギリスでは社会現象とも言えるほどの人気シリーズとなり、世界中で数千万部を超えるベストセラーになりました。
まさに「読み始めると止まらない」シリーズです。
あらすじ【趣味の推理が、本物の殺人事件になる】
ネタバレなしで、簡単にあらすじをお願いします。
クミコ女史:
舞台はイギリスの高級リタイアメント・ビレッジ
The Coopers Chase Retirement Village
毎週木曜日に集まって、昔の未解決事件を趣味で調べている四人組がいます。
- Elizabeth
- Ibrahim Arif
- Ron Ritchie
- Joyce
(もともとの創設メンバー Penny Gray に代わり、Joyceが参加しています。Joyceの日記も物語の大きな魅力です。)
四人が集まる部屋は、
The Jigsaw Room
この集まりこそが、
The Thursday Murder Club
ところが、ある日、本物の殺人事件が発生します。
趣味だった推理が、本物の事件捜査へ変わってしまうのです。
当然、警察も捜査を始めますが……
それより早く、おじいちゃん、おばあちゃん達が動き始めます。
警察とも良い関係を築きながら、公式捜査の情報まで上手に引き出していくところも実に痛快です。
読者は最初から事件の謎だけでなく、「この四人なら、どうやって事件を解決するのだろう」という期待感を持ちながらページをめくることになります。
アガサ・クリスティー『火曜クラブ』と比べると?
ヒデ:
タイトルを聞くと、ミステリー好きなら、
The Tuesday Club Murders(The Thirteen Problems)
を思い浮かべます。
ミス・マープル初登場作品として有名ですね。
僕も小学生の頃から大好きで、英語多読でも早い段階で読みました。
クリスティ作品と比べていかがでしょうか。
クミコ女史:
詳細はあまり覚えていないのですが、一番大きな違いは、
スマホがあること
ですね。
一見すると機動力がなさそうな老人たちですが、
スマホや防犯カメラなど現代のツールをしっかり使いこなしています。
確かに、ミス・マープルは「村での人間観察」が最大の武器でした。
一方、木曜殺人クラブのメンバーは、豊富な人生経験に加え、現代のテクノロジーも自然に取り入れています。
クラシックな英国ミステリーの魅力と、現代ミステリーのテンポの良さが絶妙に融合している点も、この作品ならではでしょう。
設定の魅力【人生経験こそ最高の武器】
コウキ:
老人ホームと殺人事件という組み合わせだけでも興味をそそられます。
四人はどのように捜査を進めていくのでしょう。
警察のような化学的捜査なのか、安楽椅子探偵のような推理なのか。
クミコ女史:
スマホももちろんですが、
一番の武器は
会話力
だと思います。
世間話から自然に入り、聞きにくいこともズバッと聞いてしまう。
でも、それが単なる好奇心ではなく、
for greater good
のためなので、相手もつい本音を話してしまうんです。
若さや体力ではなく、人生経験と人間関係の積み重ねが事件解決の鍵になる。
この設定だけでも十分に新鮮です。
「年を重ねること」が弱みではなく最大の強みとして描かれている点も、多くの読者に支持される理由なのでしょう。
登場人物の魅力【シリーズを重ねるほど好きになる】
ヒデ:
登場人物はいかがでしたか。
お気に入りのキャラクターはいますか。
クミコ女史:
このシリーズは2作目、3作目と進むにつれて、どんどんキャラクターが立ってきます。
実は1作目では、まだ、キャラクターになじんでおらず、各キャラクターに対し、少し距離を置いて読んでいたのですが……
あえて一人挙げるなら、ロンのお孫さんの男の子がとても可愛かったですね。
ミステリーシリーズでは、「事件」と同じくらい「登場人物との再会」が楽しみになります。
この作品もまさにそのタイプ。
シリーズが進むほど四人への愛着が深まり、「またこのメンバーに会いたい」と思わせてくれます。
英語の特徴【イギリス英語なのに驚くほど読みやすい】
コウキ:
同じ英国ミステリーでも、アガサ・クリスティーやコナン・ドイルと比べて英語はいかがでしょう。
クミコ女史:
リチャード・オスマンはテレビ番組の司会や脚本でも有名な方なので、
とにかく読みやすいです。
場面転換も映像を見ているようですし、
英語も平易でテンポが良い。
セリフも本当におしゃれで、本質を突いていて、思わずノートに書き留めたものも多数ありました。
登場人物が70代ということもあり、スラングも少なく、落ち着いたきれいな英語で気持ちよく読めます。
基本的な捜査用語として、例えば、
autopsy photos(解剖写真)
のような単語は登場しますが、なんとなく雰囲気で分かります。
全体としては、特別難しいミステリー用語もあまり気にならず、英語多読にも非常に向いている作品だと思います。
テンポの良い英語で語り進められるこの作品はページをめくる手が止まりません。
まるで英国ドラマを一本見ているような感覚で読み進めることができます。
コウキ:
自分も英語多読では「英語のテンポ」をとても重視しています。
どんなに面白い内容でも、文章のテンポが悪ければ、読むのが苦痛で続きません。
クミコさんがそのようにおっしゃるのであれば、ミステリーになじみのない自分も読めるかもしれません。
まとめ【次に読む英語ミステリーは、この一冊で決まり】
ヒデ:
今回のインタビューを通して改めて感じたのは、この作品は単なる「老人が活躍するミステリー」ではないということです。
ユーモア、知性、人間味、英国らしい会話のセンス。
そして、事件の緊張感の中にも思わず笑ってしまう軽妙なやり取り。
それらが絶妙なバランスで織り込まれた、まさに英国ミステリーです。
英語も驚くほど読みやすく、「洋書ミステリーは難しそう」というイメージを気持ちよく裏切ってくれるでしょう。
そして何より、この物語はシリーズの始まりです。
一冊読み終えた頃には、きっと続編の表紙を検索している自分に気付くはずです。
Kindle版なら、思い立ったその瞬間から読み始めることができます。
静かな英国のリタイアメント・ビレッジで始まる、上質な謎解きの世界へ。
英語多読を「勉強」ではなく、「夢中になれる最高の娯楽」へ変えてくれる一冊として、自信を持っておすすめします。
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