英語訳村上春樹『1Q84』4 天吾の第一印象―最初は全員が『青豆』を主人公と思っていた―スタイリッシュ英語読書会11【Book 1, Chapter 8まで言及】

村上春樹英語訳

(AIが生成したイメージ画像を使用しています。)

【この記事には、英語訳『1Q84』Book 1, Chapter 8までのネタバレを含みます。】

英語とフランス語の読書が大好き、ヒデです。

今回も、前回の記事と同様、スタイリッシュ英語読書会2冊目の課題図書、英語訳村上春樹『1Q84』について、2025年5月に実施された第1回読書会においてなされた議論を紹介していきます。

英語訳 村上春樹『1Q84』3 青豆はいったい何者なのか―Book 1前半から抱く「青豆の第一印象」スタイリッシュ英語読書会10【Book 1, Chapter 9まで言及】
英語訳村上春樹『1Q84』読書会の記事3。Book 1, Chapter 9 までの青豆に関する描写から印象に残るものを検討。青豆の仕事の特殊性、青豆の入り込んだ世界の違和感。具体的な英文を通じた第一印象を検討する。スタイリッシュ英語読書会10番目の記事。

前回の記事では、物語の奇数章の視点となる青豆(Aomame)について、Book 1前半における第一印象を検討しました。

青豆に対しては、

「男性による妄想」だとして、現実の女性像から乖離した点があるとの指摘はあったものの、

「かっこいい」

「行動力がある」

「謎がある」

と比較的好意的な意見が並んでいました。

さて、今回は偶数章の視点となるこの人です。

天吾(Tengo)

『1Q84』Book 1は、基本的に青豆の章と天吾の章が交互に進んでいきます。

青豆を検討した以上、天吾も検討しないわけにはいきません。

今回のテーマは、ずばり、

「天吾という男の第一印象」

議論の対象となるのは、天吾視点で描かれる次の4章です。

  • Chapter 2 SOMETHING ELSE IN MIND
  • Chapter 4 IF THAT IS WHAT YOU WANT TO DO
  • Chapter 6 DOES THIS MEAN WE’RE GOING PRETTY FAR FROM THE CITY?
  • Chapter 8 MEETING NEW PEOPLE IN NEW PLACES

まだ物語は始まったばかり。

話し合うのは、あくまで第一印象

決して「正解」を求めるものではありません。

論理的な根拠も、まったく不要。

「なんとなく」でいい。

むしろ、僕は、メンバー各自が抱いたその直感こそを知りたい。

物語を読み進め、読み終えたとき、天吾に対する印象がどう変化しているのか――。

というわけで、今回も、

読書は絶対的に自由である。

各自の第一印象を絶対的に尊重する。

この方針のもと、天吾について、徹底して語り合ってもらいました。

……が、青豆のときとはだいぶ様子が異なりました。

(英語訳『1Q84』読書会のメンバーについてはこちらの記事を参照。)

英語訳村上春樹『1Q84』1 なぜ、2冊目で40万語の超大作に挑んだのか スタイリッシュ英語読書会8【ネタバレなし】
村上春樹『1Q84』英語訳の魅力、スタイリッシュ英語読書会2冊目の課題図書に選んだ理由、読書会の進め方、最初の、冒頭のタクシーに関するテーマ設定。

(スタイリッシュ英語読書会のコンセプトと初期メンバーの紹介はこちらを参照。)

スタイリッシュ英語読書会 Introduction
英語読書をスタイリッシュに楽しむための読書会の導入。英語で名作を深く読み解き、語り合うことの楽しさを追求し、教養として武器になる英語読書を目指している。読書が好きで、とにかく英語を楽しみたいという人に最適な英語読書コミュニティ。

(英語訳『1Q84』が英語多読初心者にとっていかにおすすめであるかはこちらの記事で詳しく説明しました。)

村上春樹『1Q84』英語訳—英語多読初心者に絶対おすすめ【ネタバレ無し】
村上春樹『1Q84』英語訳を、英語多読初心者にもっともおすすめの英語多読素材として紹介する記事。面白さ、英文の深み、難度をネタバレしないようにしながら説明する。

(Audibleの『1Q84』英語訳音源も非常におすすめです。)

Audibleで聴く村上春樹『1Q84』英語訳―英語多読多聴初心者におすすめする至高のリスニング音源
Audibleで聴く村上春樹『1Q84』英語訳―英語多読多聴初心者におすすめする至高のリスニング音源。英語多読多聴を始めたばかりの人に『1Q84』英語訳オーディオブックがおすすめの理由。青豆と天吾の声、オーディオブックの利用方法などを紹介。

Q6 天吾の小説家としての天分について

ヒデ
天吾の視点で語られるBook 1、偶数章。

その前半におけるもっとも印象的な展開は、編集者小松(Komatsu)から持ち掛けられた、特殊なプロジェクトに関するエピソードでしょう。

ふかえり(Fuka-Eri)の書いた『空気さなぎ』(Air Chrysalis)を天吾が書き直す。

とんでもないプロジェクトではありますが、天吾自身もまた、『Air Chrysalis』の世界に強くひきつけられていきます。

僕が非常に興味深いと思ったのは、

天吾の小説家としての才能や、

書く行為そのもの、

書くことに対する感覚、

などが極めて詳細に、リアリティをもって描写されていたことです。

そこで、質問です。

天吾の小説家としての側面に関連する描写で印象に残っている箇所を教えてください。

タク:小松による天吾の才能に対する高い評価が印象に残っています。

タク:
僕は、Chapter 2 の次の文章で始まる段落です。

小松が、小説家としての天吾とふかえりを比較する発言をします。

“Look,” Komatsu said, picking up a spoon and pointing it at Tengo the way a conductor uses his baton to single out a soloist from the rest of the orchestra.

小松の評価はとても具体的です。

You may be built like a lumberjack, but you write with intelligence and sensitivity.

なんて、とても面白い表現ではないでしょうか。

小松は、天吾の見た目は木こりみたいなのに、文章は知的で繊細、real power があるといいます。

ヒデ
小松の表現もお洒落で、大柄な天吾の体格と、繊細で力のある文章の対比が面白いです。

タク
はい。

小松の天吾に対する評価とお洒落な表現はさらに続きます。

天吾には優れた文章を書く能力がある。

でも、「自分が何を書きたいのか」がまだつかめていない。

小松はそれを、

It’s like a frightened little animal hiding way back in a cave―

洞窟の奥に隠れている小さな動物のようなものと表現します。

技術はある。でも核になるものがまだ出てきていない、という評価ですよね。

ヒデ:
お洒落な表現ではありますが、かなり厳しい評価ともいえそうです。

「君は下手だ」と言われるより、「上手い。でも何かがない」と言われる方が本気で小説家を志望する者にとってはキツそうと感じます。

タク:
確かに。でも、僕は、小松をただの「悪い」「厳しい」編集者とは感じていません。

小松もまたかなり魅力的なキャラクターだと感じています。

もちろん、小松のプロジェクトはなかなかの悪だくみですが、その根底には、天吾に対する心からの期待があるように感じるのです。

天吾は「何か」を掴めていないが、その「何か」が天吾の中に存在すること自体は確信している。

天吾には「才能がある」。

小松の視点を通じて、

天吾は、才能がない小説家ではなく、

むしろ、才能はあるのに、まだ自分自身の物語をつかめていない人物として語られているように思うのです。

ヒデ
なるほど。

そうすると、タク君は、天吾というキャラクターにかなり好意的な第一印象を抱いたのでしょうか。

タク
とてもいい第一印象です。

ちょっとうらやましいと思うくらいです。

天吾は予備校で数学を教えながら、予備校の仕事量を抑え、小説を書いています。

好きなことに相当の時間を割いて真剣に取り組んでいる姿勢がうらやましい。

大柄で体格がよく、数学的能力にも恵まれ、文章を書く才能もある。

まだ小説家として世に出ているわけではないが、

小松のようなベテラン編集者に才能を見込まれ、特殊なプロジェクトを持ちかけられる。

なかなかに魅力的な状況ではないでしょうか。

これから、天吾の小説家としての才能がどのように花開くのか、それとも何かが起こるのか。

この先の展開が期待されます。

ヒデ
タク君の意見は、とても好意的なもので、僕もかなり共感できます。

さて、小松がもちかけた特殊なプロジェクト、悪だくみと言っていいかもしれません。

それが、ふかえりと『Air Chrysalis』に関するものでした。

コウキ君の印象に残った個所はどこでしょうか。

コウキ:天吾の果たすべき役割に期待が高まります。

コウキ:自分は、Chapter 4の末尾、最後の文章に着目しました。

“Just give it everything you’ve got,” Komatsu urged him cheerfully. “Look at the world through her eyes. You’ll be the go-between—connecting Fuka-Eri’s world and the real world we live in. I know you can do it, Tengo, I just—”

the go-between が印象に残りました。

ヒデ:
「仲介者」といった意味合いでしょうか。

コウキ:
そうです。ふかえりの世界と、自分たちの住んでいる現実世界をつなぐ存在になる。

ヒデ:
小松が天吾に求めているのは単なるゴーストライターという役割ではないのですね。

小説を書くということは、ただの文章を書く作業ではないということでしょうか。

コウキ:
そうなんです。そこが重要だと思います。これは、『1Q84』全体のテーマにもつながっているように感じました。

ヒデ:
これは面白い指摘ですね!

僕たちはまだ『1Q84』Book 1 前半。巨大な物語の入口に立っているにすぎません。

それでもすでに、

「こちら側の世界」と「あちら側の世界」

という構図が、ぼんやり見え始めています。

そして天吾に与えられた役割は、

connecting Fuka-Eri’s world and the real world we live in

なのです。

文章を書くという行為が、単なる創作ではなく、二つの世界を接続する行為として語られている。

これは覚えておいた方がよさそうです。

(第1回読書会当時、この一文が僕たちをどこまで遠くへ導くことになるのか、僕たちはまだ知る由もありませんでした。)

こうした「仲介者」としての役割を与えられた天吾に対するコウキ君の第一印象はいかがだったでしょうか。

コウキ
ふかえりの世界と、現実世界をつなぐ「仲介者」になることを期待された天吾。

とても魅力的で、カッコいいと思いました。

そのカッコよさは青豆とはかなり異なる性質ですが、両者の対比がとても魅力的になっているように感じました。

いったい青豆と天吾がどう結びつくのか、今後の展開に期待です。

Q7 天吾の幼少期――母に関する唯一の思い出と父の呪縛

さて。

ここまでは小説家・天吾の話でした。

問題はここからです。

天吾というキャラクターを考えるうえで避けて通れないのが、幼少期の記憶。

特にNHKの集金人だった父親との関係です。

天吾の幼少期の記憶について、皆さんはどの英語表現が印象に残り、彼にどのような第一印象を抱いたでしょうか。

マイ:母の記憶を引きずる天吾に好感は持てません。

マイ:
率直に言って、私は、Chapter 2 天吾パートの最初から、嫌です。

Tengo’s first memory dated from the time he was one and a half.

この文章から始まる、Chapter 2 で、天吾の最初の記憶、母に関して有している唯一の記憶が語られます。

わずか1歳半だった天吾が目にした、母親と父親ではない男性についての、非常に生々しい光景。

天吾の最初の記憶がこれって、私にはかなり気持ち悪かったです。

ヒデ:
まあ……確かに。強烈ではあります。

マイ:
しかも、その記憶が天吾という人物のかなり深いところに残っている。

天吾の母親について確かな情報はほとんどありません。

Chapter 8では、天吾が父親に母親について尋ねても、父親はまともに答えようとしなかったことが語られます。

If Tengo tried asking, his father would just evade the question and, finally, never answer. Most of the time, such questions put him in a foul mood, and he would clam up. Not a single photo of Tengo’s mother had survived, and not a single wedding photo.

マイ:
母親について聞いても父親は答えない。写真もない。だから天吾の中では、最初のあの記憶だけが妙に残っている。

ヒデ:
自分の出生や母親について確かな情報を与えられていない。父にもそれなりの事情があったにせよ、幼少期の天吾にとって、相当に気の毒な状況にも思いますが……。

マイ: でも、それを大人になってもずっと引きずっている感じが私は好きじゃないです。

ヒデ: そこはもう少し同情してあげても……。

マイ:
しかも、天吾は、これを引きずっているからなのかわかりませんが、真剣な恋愛をするわけでもなく、年上の既婚女性と関係を続けている。

そういう女性への向き合い方も含めて、私はあまり好感を持てません。

ヒデ: なるほど。

ただ、幼少期の経験と現在の人間関係がつながっていると考えると、人物造形としてはそれなりに説得力がありますよね。

マイ:
たしかに、青豆には「男の妄想」感がすごくあったけど、天吾というキャラクターにはどこか生々しいリアリティがある。

ただ、人物造形として説得力があることと、その人物を好きになれることは別です。

ヒデ
そうすると、マイさんの天吾に対する第一印象は……?

マイ
悪いです。人としての魅力はあまり感じないですね。

ヒデ:
なかなかに手厳しいですね。

それでは、ヒナさんはいかがでしょうか?

ヒナ:日曜日を”misshapen moon”ととらえるユニークな視点が印象的です。

ヒナ
私は、Chapter 8の冒頭が印象に残っています。

冒頭第1段落の中に、次のような文章があります。

For Tengo, Sunday was like a misshapen moon that showed only its dark side. If only Sunday would never come! he would often think as a boy. How much more fun it would be to have school every day without a break!

天吾にとって日曜日は休日ではありませんでした。

父親についてNHKの受信料集金に付き合わされる日。

これにより、普通の子どもなら待ち遠しいはずの日曜日が、天吾にとっては、

「来てほしくない日」

になってしまったのです。

しかも、その感覚は成人したあとまで身体の奥に残っています。

この描写自体はすごく印象に残ります。でも、だからといって天吾にいい印象を持つかというと、私は持たないです。

ヒデ:
それはなぜでしょうか?

ヒナ:
幼少期に嫌な経験をしたこと自体はわかります。

でも、多かれ少なかれ、子どもの頃に嫌だったことは誰にでもあるじゃないですか。

それをいつまで引きずっているのかな、と感じてしまいます。

ヒデ:
マイさんとは異なる視点ですが、厳しい意見であることは共通ですね。

ヒナ:
とはいえ、この「日曜日」の描写は、天吾という人物を理解するうえで非常に重要だと思います。

特に、その心理描写がユニークですよね。

天吾は、「日曜日」を

misshapen moon

のようなものだととらえている。心にある負の側面に対する比喩としてはかなり特殊な比喩であるように感じます。

すぐにはどのようなイメージなのかわかりませんが、

身体の深い場所に残った過去を表象するものとして、スゴく巧みな表現に感じます。

これを読んだ私にも、漠然と、モヤっとした感情が沸き起こりました。

私はこのような表現から、天吾によるユニークな世界や感情のとらえ方を感じ取りました。

ヒデ:
ヒナさんらしい、たいへん鋭いご指摘ですね。

ただ、ヒナさんも、天吾に対する印象は……?

ヒナ:
もちろん、悪いです。

私は、このようなウジウジと過去にとらわれているキャラクターには魅力を感じません。

なぜもっと、未来に向かって、前を向き、決然と歩んでいくことができないのかと苛立ちを覚えてしまいます。

ヒデ:
いやいや、手厳しい。

さすがにマイさん、ヒナさんともに説得的なご意見をお持ちです。

とはいえ、女性陣からの天吾に対する評価は、少し厳しすぎる気がしますが。

お二人とも社会の第一線で、未来に向け、日々厳しいお仕事と向き合っているからこそ、過去に縛られている男に苛立ちを覚えるのかもしれませんね。

Q8 直感的に『1Q84』誰を主人公と捉えるのか?

さて、第1回英語訳『1Q84』読書会においては、タクシードライバー、青豆、天吾に対する直感的な第一印象を確認してきました。

『1Q84』は青豆と天吾の物語が交互に描かれ、並行して物語が進行していきます。

どちらに主眼を置くか、どちらにより共感するか。

読者各人のまったくの自由です。

ただ、それでも一応聞いてみたい。

前回記事で検討したChapter 9までを読んだ時点の直感で構いません。

どちらを「物語の中心」だと感じていますか?

青豆か。

天吾か。

皆様の印象はいかがでしょうか。

タク:
青豆です。

理由は行動力と決断力ですね。青豆は自分で積極的に動いて物語を進めている感じがします。

コウキ:
自分も青豆です。

青豆には特異な能力がありますから。何をするかわからないという意味でも、物語を引っ張る力を感じます。

マイ:
もちろん青豆。

青豆には謎がある。

一方、天吾は普通の男という印象で、今のところつまらないです。

ヒナ:
私も青豆です。

青豆の方には、世界そのものが変わっていくようなファンタジー感があり、単純に物語としてとても面白いです。

それに、1Q84は青豆のネーミングですからね。

あと、正直、天吾に対しては、ちょっと、嫌悪感があります。

ヒデ:
なんと、Book 1前半、錚々たる読書家4名が、

『1Q84』の主人公ととらえているのは――

青豆

Book 1前半時点におけるスタイリッシュ英語読書会の直感的な主人公は、青豆というのが全員一致の結果でした。

もちろん、これは作品論として「青豆こそが主人公だ」とか、「1Q84は青豆の物語だ」と主張しているわけではありません。

あくまでChapter 9まで読んだ時点で、

「自分はどちらを物語の中心に置いて読んでいるか」

という直感的な質問です。

しかし、この結果はかなり面白い。

青豆は自ら決断し、行動し、謎めいた世界へ踏み込んでいく。

一方の天吾は、小松やふかえりによって持ち込まれた『Air Chrysalis』という物語に巻き込まれていく。

少なくとも序盤では、青豆が「積極的、主体的に動く人」であるのに対し、天吾は「消極的、受動的に動かされる人」に見えるのかもしれません。

だから青豆の方が主人公らしく感じられる。

ただし。

本当にそうなのでしょうか。

天吾はただの「普通の男」なのか。

『Air Chrysalis』を書き直すことは、本当に単なる小説の書き直し作業なのか。

そして小松が何気なく口にした、

ふかえりの世界と現実世界をつなぐ「仲介者」としての存在

という天吾の役割は、いったいどこまで広がっていくのか。

まだChapter 9です。

40万語を超える巨大な『1Q84』英語訳の旅は、始まったばかりなのです。

次回――空を見上げた青豆

さて、次回から、2025年6月に実施された、スタイリッシュ英語読書会―英語訳『1Q84』第2回での議論を紹介していきます。

検討対象とするのは、Book 1, Chapter 19まで

青豆の視点から語られる、奇数の章を検討します。

いよいよ、『1Q84』の世界を形作る二つの重要な要素が登場します。

そこで、質問は次の二つ。

Q9 夜空の光景について

Chapter 15の末尾。

青豆は夜空を見上げます。

その段落は、次の一文から始まります。

Aomame leaned her head back and looked up at the sky for a time.

ここからChapter 15の最後までを初めて読んだとき、何を感じたのか。

その後、Book 1, Chapter 19までを読み進め、それまでの文章の中から、この場面に関連して特に印象に残った文章を一つ選びます。

ここまで青豆と天吾の世界を交互に追ってきた読者にとって、この夜空がどのように見えるのか。

ぜひ、自分が初めてこの場面を読んだ瞬間を思い出してみてください。

Q10 Little Peopleについて

そしてもう一つ。

Chapter 19。

青豆の視点で進んできた章の最後、突然、視点が変わります。

Tsubasa and the dowager were also asleep, in Tsubasa’s room.

ここからChapter 19の最後まで。

初読時、あなたは何を思ったでしょうか。

『1Q84』に出現した二つの決定的な要素。

青豆を中心ととらえる。

今回これほど鮮やかだった読書会メンバー全員一致の第一印象は、今後も維持されるのでしょうか。

そして、青豆と天吾がそれぞれ見ている世界は、果たして「ただ一つの現実」なのでしょうか。

次回、いよいよ青豆が夜空を見上げます。

Kindle版英語訳『1Q84』を片手に、ご期待ください。

(スタイリッシュ読書会の記事一覧はこちら。)

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